愛と喝采の日々

試合当日は早起きしてしまうわ。肌が荒れていなければいいんだけれど・・・

うん。大丈夫!我ながらイケてると思う。

この前みたくお化粧ノリが悪い日は最悪!

スカート、スリット深すぎるかしら? 胸元だけはカメラに気をつけなくっちゃ。。


今日の女子オープン、決勝リーグTV放送されるのよね。

TVに映るとなるとメイクにも気合が入るわ。

決勝リーグまで誰が残れるかしら?

アマでは当然わたし・・。あとはTさんかしら。

プロではAプロ、Hプロ、Sプロ、あとKプロかしら。

Kプロと対戦したいわ。出来れば決勝で。

以前わたしがKプロに勝負を申し込んだら、露骨にイヤな顔をして

「今日は忙しいので・・・」ですって。

なによ、わたしに負けるのが嫌なもんだから逃げちゃって。ミエミエよ。

そうよね。自分のホームで負けたら面子丸つぶれよね。

その後あたしが華台で撞いていたら、お店のお客さん全員の注目を集めちゃって。

みんなの驚いた顔ったら。ウフッ!

当然よね。これだけ可愛い娘がバシバシ玉を落すんですもの。

見てくれたかしら、Kさん。これが女子アマ最強の実力よ。

あなたとは腕も美貌も勝負にならないわ。

見てらっしゃい。今日のオープンでそれを証明してあ・げ・る。

公式戦なら逃げるわけいかないわよ。

そういえばKさん、あなたよね。

この間の試合、なんだかんだ難癖つけてあたしの出場を取り消させたの。

知っているわよ。運営委員のS君とデキていること。

どこまで汚いのかしら。でも、いい?教えてあげる。

S君、もうあなたなんか厭きたみたいよ。

この間だって、あたしの方をチラッ、チラッで盗み見して。目が合うと慌てて下向いちゃって。

判っているわよ。Kさんに命令されたのね。でも、どう?あたしのほうが全然イケてない?

これであたしがS君と付き合ったら、Kさんどうするのかしらね?

ビリヤードでも勝てない。彼氏も取られる。いい気味!!

あら!もうこんな時間!そろそろ出かけなくっちゃ。

キューケースもよし!携帯も持ったし。

「出かけるのかい?」

「あら!お母さん。そこにいたの?ビックリするわね。

今夜は遅くなるわよ、試合だから」


「京介。いくら女装しても女子の試合は出れないんだよ。

お前も48歳なんだから、判っておくれよ・・」